障害者差別禁止法制パブコメに投稿しました

11月5日締め切りの「障害を理由とする差別を禁止する法制に関する意見募集(パブリックコメント)」に投稿しました。
以下、私の投稿を全文掲載します。

御意見等(理由を含め1,000文字以内)

まずは、差別禁止部会の意見のうち、「総則」について述べたい。部会意見では、「障害に基づく差別」とは「不均等待遇」と「合理的配慮の不提供」の2点であると規定しているが、それだけでは不十分と考える。一人ひとりの人間がその人らしく生活を送るためには、「待遇」や「配慮」といった受動的な所為だけでなく、能動的に「選択」できることが重要だからである。
現在の社会においては、障害をもつ人は障害をもたない人に比べ、生活における選択肢が少ない、あるいは十分な選択権が与えられていない。例えば、障害の種類や程度によって将来の進路が限定されるのは「選択肢が少ない」ことにあたるし、意思に反して保護者や援助者等により行動を決められるのは「十分な選択権が与えられない」ことにあたる。
障害をもつ人も障害をもたない人と同様、能動性と受動性のバランスを保ちながら、自分の人生を生きる存在である。そのような意識の希薄さが、まさに差別の根源ではないか。以上の理由から、「障害に基づく差別」の概念規定に「選択の制限」を加えるべきだと考える。

次に、部会意見の「各則」のうち、「雇用」について述べたい。手帳をもつ障害者は、ハローワークでいわゆる障害者枠での求職活動ができる。しかし、障害者枠で出される求人は非正規雇用が圧倒的に多く、他の雇用条件も低水準なものが多い。部会意見には「差別が禁止される事項には、募集、採用から解雇、退職、再雇用に至るまで雇用に関わる全ての事項を含めることが求められる」との文言があり、当然このような障害者枠採用の実態も差別にあたるものと考える。
また、すべての障害を十把一絡げにした障害者枠のあり方も問題と考える。障害の種類によっては、対人関係は苦手だが特定の仕事で高い集中力を発揮する人もいるし、細かい作業は苦手だが対人折衝が得意な人もいる。個人の性格による部分もあるが、障害特性によるところも大きい。現状の障害者枠のあり方は、このような障害特性を考慮しているとは言いがたく、ゆえに求職者と求人側とのミスマッチが生じている例も多く見受けられる。これはすなわち、ハローワークが合理的配慮を怠っているといえるのではないか。

最後に、部会意見の内容は社会の諸事象にわたっているが、抽象的な記述も多い。私たち一人ひとりの生活に良い影響が及ぶよう、実効力のある法律が作られることを望みたい。(983文字)